この事例の依頼主
70代 女性
相談前の状況
夫の死後、相続した不動産、証券等の財産を守ってきたが、近所に住む長女夫婦が遺産を欲しがってしつこくやってくる。自分の死後、子供たちには醜い財産争いはして欲しくないと希望され、来所された。
解決への流れ
公正証書で遺言書を作成することをお薦めした。財産目録を調整し、事務所近くの公証役場で遺言公正証書を作成した。遺言執行者には当職を指名。遺言公正証書の存在は長女夫婦に一切内緒にした。母親が信頼する長男には、遺言書の存在と遺留分の問題を説明し、母親が平穏に余生を送れるよう協力を求めた。
相談者は、自分が元気なうちに遺産の問題をきちんと処理しておきたいと考えており、それをすみやかに実行したことでうまくいった。長男は、母親の静かな生活を第一に考え、かつ母親の面倒をよく見ていた。長男の協力が得られたので、遺言公正証書の作成もスムーズに進めることができた。現在は穏やかな日常生活を過ごしている。