この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
マンションの区分所有者が管理組合の理事会から集会室の使用禁止の通告を受けたというご相談でした。禁止の理由は、集会室使用細則の定めに反して非居住者を主体とする利用をしていたから、というものでした。なるほど、相談者が集会室を利用した際には非居住者も参加していましたが、非居住者のみで利用したことは無いとのことでした。また、集会室使用細則には、集会室での行事に非居住者を参加させることを禁じた規定は見当たらず、むしろ非居住者が参加する場合があることを前提とした規定が存在しました。
解決への流れ
理事長宛に禁止通告の撤回を申し入れるとともに、理事会のいう非居住者を主体とする使用とは何を意味しているのか、それが禁止されるとする根拠は何なのかを質す内容証明郵便を送付しました。これに対して理事長から回答がありました。回答書には「主体」の意味についての説明はありませんでしたが、参加者の全員が非居住者であることを確認したことがあり、これが禁止通告の理由の1つであると読める内容でした。そこで、さらに内容証明郵便を送付し、上記の「確認」は事実誤認であることを指摘するとともに、いずれにせよ今後の使用においては必ず居住者も参加することを誓約するから使用を認めるようにと要求し、認めないなら法的措置を取ると警告しました。その結果、理事会は方針を改め、依頼者が新たに行った使用許可申請に対して許可を出すに至りました。
相談前の理事会の強硬な姿勢からすると、理事会は容易に方針を改めないことが予想され、2回目の内容証明送付時には、引き続いて訴訟提起を行うことを想定していました。ところが、法的措置を取る旨の警告の内容証明郵便に対し、一転して理事会が方針を改めたため、訴訟提起を行うまでもなく紛争は解決しました。依頼者にとっては時間も費用もわずかな負担に止まり、喜んでいただきました。