この事例の依頼主
30代
相談前の状況
依頼者は交通事故に遭い,五官の一部に機能障害を負いましたが,日常生活には支障がないと保険会社から判断されてしまいました。保険会社から提示のあった保険金額は当該機能障害が適切に評価されておらず,その金額が適切かどうか相談にいらっしゃって受任した事件がありました。
解決への流れ
機能障害がある以上,日常生活に支障がないわけはありません。任意交渉での和解は無理と判断し,ただちに訴訟を提起しました。主治医に相談したところ,主治医からも将来的にも回復の見込みが薄いという診断書を書いて頂くことができ,その診断書も裁判所に提出しました。他の裁判例と比較しても保険金が少なすぎると裁判で主張したところ,裁判所は当方の主張を認め,増額した金額での和解勧告がなされました。裁判所の和解勧告に依頼者も納得し,そのとおりに和解をして解決しました。
機能障害が日常生活に与える影響,そして機能障害の将来の回復の見込みなど,医師ではない弁護士には詳しくは分からないことが多かったです。ただ,依頼者の日常の苦労を聞き,それを裁判所に伝えて,適切に損害賠償金が算定されなければおかしいと思い弁護活動を行いました。結果として,依頼者の機能障害を裁判所が適切に判断してもらい,損害額算定にも評価してもらいました。おかげで,保険会社が当初提案していた金額を大きく上回る金額で和解でき,依頼者のみならず弁護士としても非常に満足する結果でした。