かとう けんいちろう
加藤 健一郎 弁護士
千瑞穂法律事務所
所在地:広島県広島市中区立町2-23 野村不動産広島ビル9階
相談者から高評価の新着法律相談一覧
退職
妻が期間限定でパートしてます
簡単な軽作業なのですが、紐の結び方がちょっと変わっていて、何回聞いても覚えられません。するとパート先の上司が、自分にこの仕事あってるか考えて下さいと、辞めさせるような発言をしました。仕事の期間は7月中旬から10月上旬までです。この場合仕事を辞めなくちゃならないなったら、1ヶ月分の賃金とかを請求できるのでしょうか?教えて下さい。
回答
労働基準法20条1項は,「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。」と定めています。そこで,本件でも解雇された場合には,30日分の平均賃金を請求できる可能性はあります。もっとも,同法21条は,「季節的業務に四箇月以内の期間を定めて使用される者」や「試の使用期間中の者」などの場合,同法20条を適用しないと定めています。本件の事情が詳しくはわかりませんが,「仕事の期間が7月中旬から10月上旬までとされていること」などからすれば,30日分の平均賃金を請求できない可能性もあるところです。なお,パート先の上司の「自分にこの仕事あってるか考えて下さい」との発言は,未だ解雇という話にはなっておらず,適法な退職勧奨にとどまっているものと思われます。上記の話は,解雇になった場合の記載ですので,ご注意いただければと思います。
試用期間
面接時、伐採を2年やっていたと口頭で聞き採用!しかしチェンソーの使い方もわからず!解雇理由になります
面接時(造園業)、伐採を2年やっていたと口頭で聞き採用した社員が実際現場に出るとチェンソーの使い方もわからず、予想以上に仕事ができませんでした。この場合それを理由に解雇できますか?*試用期間はありません。*労働契約をしっかり紙でかわしていません。その社員が交通事故を起こし1週間ほど仕事をやすんでいます。
回答
「解雇できるか」というご相談ですが,一口に解雇といっても様々な種類が存在します。本件では,経歴詐称を理由とする懲戒解雇と能力不足を理由とする普通解雇が考えられるため,それぞれ簡単にご説明します。まず経歴詐称を理由とする懲戒解雇についてですが,中途採用の場合,企業は当該労働者の職歴や能力を重視して採用を決めることが多いため,労働者がこれらを詐称した場合,懲戒解雇を有効とした裁判例があります(東京地判平成16年12月17日,東京地判平成27年6月2日)。そこで,本件でも「伐採を2年やっていた」という発言や履歴書等から,有効に懲戒解雇できる可能性があります。もっとも,懲戒解雇を行うためには,経歴詐称などが懲戒事由になることを定めた就業規則の存在が前提になりますので,ご注意ください。次に,能力不足を理由とする普通解雇については,能力不足の内容,程度(雇用の継続が会社に及ぼす影響の程度,労働契約において求められた能力・資質との乖離の程度),労働者の能力向上の可能性,使用者が期待可能な解雇回避措置をとったか,解雇の動機が不当でないか,本人とどの程度話し合いをしたかなどが総合的に考慮されます。そこで,記載いただいた内容のみでコメントすることは困難ですが,一般的にはなかなか難しいところがあります。なお,「その社員が交通事故を起こし1週間ほど仕事をやすんでいます」ということですが,労働基準法19条は,「労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない」と定めています。そこで,上記交通事故が業務上のものであれば,一定期間解雇はできないと思われるため,この点もご注意いただきたいと思います。
解雇予告手当
雇用契約上について、解雇予告手当ては必要かどうか?
雇用契約、解雇予告手当てについて質問です。契約社員の雇用継続を更新しない場合は、解雇予告手当ては必要でしょうか?雇用契約、経緯の内容は以下の通り・雇用内容(契約社員)・雇用期間(期間の定めあり、3ヶ月)・退職に関する事項(定年、期日到来日)※但し会社が必要と認めた場合には、継続雇用または、1ヶ月毎の自動更新とする。・現在の雇用期間7ヶ月・4月末時点でに、成績不振を理由に、今後の雇用継続の保証を出来ないと口頭で説明。※翌月の目標値の提出⇒未達・5月末寺に、翌月の雇用契約更新を行わないと伝えている。・使用者の主張・・・1ヶ月前に、雇用継続の保障は出来ないと現場責任者より通知しており、雇用の更新を行わないので、解雇ではない。また、3ヶ月目以降7ヶ月までは自動更新である為、通知をしていない。・労働者の主張・・・1ヶ月前の話は認識はしているが、契約解除の期日等は言われてなく書面での通達ではない為認知できない。また、3ヶ月以降は毎月の更新の連絡は受けていない。急な申し出は解雇にあたり、解雇予告手当てを主張人事担当ではなく、現場責任者としての質問となります。以上、ご教示お願いします。
回答
有期労働契約は,使用者(会社)が更新を拒否したときは,契約期間の満了により雇用が終了し,解雇予告手当などは必要とならないのが原則です(いわゆる「雇止め」)。もっとも,雇止めについては,労働契約法19条が制限を設けています。具体的には,①-ⅰ過去に反復更新された有期労働契約で,その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できる有期労働契約,または①-ⅱ労働者において,期間満了時に更新されると期待することについて合理的理由がある有期労働契約については,②労働者が期間満了前または満了後遅滞なく更新の申込み等をした場合,③雇止めに合理的理由及び社会通念上の相当性がないかぎり,雇止めは無効となります(正確には,労働契約法19条参照)。なお,①-ⅰ,ⅱに該当するか否かは,従事する仕事の種類・内容・勤務形態や正社員との業務の同一性の有無,継続雇用を期待させる言動・認識の有無,反復更新の有無・回数,他の労働者の更新状況などが総合考慮されます。ご相談の件について検討すると,雇用期間が7か月と短いこと,他の社員と比べて成績不良であると思われることなどは,雇止めを有効とする方向の事実でしょう。他方,3か月以降7か月まで更新の連絡を行っていないこと,労働者が雇止めを争う姿勢をみせていることは,雇止めを無効とする方向の事実です。もっとも,雇止めの有効性については上記のような事情が総合考慮されるため,記載いただいている事情だけでは判断が難しいところです。現時点では,雇止めを有効と考え解雇予告手当は支払わないという対応も,解雇予告手当を支払って円満に解決することも,いずれも有力な選択肢であると思われますが,適切な対応を行うためには,お近くの弁護士に相談されることをお勧めします。
商標権・商号
海外ブランドを直輸入しているのに、日本の販売業者が商標侵害と言ってきた。
海外の展示会であるメーカー(ブランド)のブースで社長と名刺交換をして、話を聞いていると、「是非、日本で販売してほしい」言われました。すでに日本で販売している業者がいたので、その件について大丈夫か尋ねると、「代理店契約を結んでいるわけではないので、全く問題ない」との事でした。帰国後、商品の選定をして、発注し、現在販売しておりますが、もともと販売していた業者が「これらの商品の商標は私共が持っているので、私共から購入してほしい」といわれました。メーカーに問い合わせると「問題ない、気にするな」との事ですが、このケース、商標侵害になるのでしょうか。
回答
商標権侵害となる可能性があります。前提として,本件商標権を実際に保有しているのは誰かを調査する必要があります。以下では,海外の商標権は海外メーカーが,日本での商標権は既に日本で販売している業者が保有しているものと仮定してご回答します。まず,商標権者以外の人が,日本における商標権の指定商品と同一の商品につき,その登録商標と同一又は類似の商標を付したものを輸入する行為は,許諾を受けない限り,商標権を侵害することになるのが原則です(商標法2条3項,25条,37条)。しかし,「そのような商品の輸入であっても,①当該商標が外国における商標権者又は当該商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであり,②当該外国における商標権者と我が国の商標権者とが同一であるか又は法律的若しくは経済的に同一人と同視し得るような関係があることにより,当該商標が我が国の登録商標と同一の出所を表示するものであって,③我が国の商標権者が直接的に又は間接的に当該商品の品質管理を行い得る立場にあることから,当該商品と我が国の商標権者が登録商標を付した商品とが当該登録商標の保証する品質において実質的に差異がないと評価される場合には,いわゆる真正商品の並行輸入として,商標権侵害としての実質的違法性を欠く」とされています(最高裁平成15年2月27日第一小法廷判決・民集57巻2号125頁参照)。本件において上記①ないし③の要件該当性を検討すると,海外メーカーが海外での商標権を有しているのであれば①の要件は満たすでしょう。しかし,海外メーカーと既に日本で販売している業者が親子会社や総販売代理店であるといった事情は窺われず,②の要件は満たさない可能性があります。また,商品の品質管理方法や品質自体から,③の要件も問題となる可能性があります。なお,類似の事件につき,大阪地裁平成16年11月30日判決は,外国権利者と内国権利者が法的に別法人であること,内国権利者が外国権利者とは独立して発展してきたことなどから,②及び③の要件を否定しました。このように本件では上記②及び③の要件を満たさず,御社は,既に日本で販売している業者の商標権を侵害していると認められる可能性があります。そこで,誰が商標権を保有しているかなどについて精査し,十分な検討を行っておくことをお勧めします。
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